高橋富雄東北学論集
第3部 武士道 第十一集
武士道の歴史 第二巻
ISBN978-4-89757-792-0
A5判・上製・ケース入り・320頁
【目次】
はしがき
細川の道 山名の道
無道を道とするもの 誰が為に肥ゆ 細川勝元と山名宗全
道理引っ込む 君君たらずは臣臣たらず 至上命題 大名
土一揆の図 細川の深慮 謀る相手を謀る あるべきおも
んばかり いい甲斐なき勝元 上下のなき入道 細川勝元
記 細川智謀物語 謀る臣と謀られる君 大臣と宗全
その時が例なり 匹夫の哲学 勇が智 後醍醐天皇と山名
宗全
多胡辰敬武士道訓
葉隠引用の教訓状 一日一日の心一年一生の心 苦労人武士
道 多胡教訓状というもの あかぬけた戦国武士道 多胡
教訓状の構成 徒然草と多胡教訓状 裏返しの徒然草 鬼
神を泣かす心 文の道と武の道 多胡辰敬という人 手習
学問のすすめ 算用哲学 包丁の道主従の道 食は三宝な
り 主従は長期雇用関係 博奕から出た平凡
奥羽永慶軍記の世界
奥羽永慶軍記という本 戦国大拙武士道の書 戦国純粋燃焼
の世界 上方武士道と奥羽武士道 愚直戦国と賢明戦国
口兵法と手詰勝負 武士道へのたたかい 九戸武士道 戦
国形なく勝つ道 否定の否定の弁証法 和田安房守の道
国盗り無道の道 口才名誉の道 最上義光という武将
天下布武の武篇道
天下布武のイデオローグ 天下覇道の論理 青年信長六方姿
信長ファンの考え方 筑紫旅僧の信長評 斎藤道三とので
あい 道三の予言 信玄と信長 異な物好かれ候 智慧の
鏡曇って 柴田と佐久間の場合 越前国掟の武篇道 天下布
武の神聖哲学 佐久間折檻状の武篇 武篇道と武者道天下布
武の面目
武士道太閤記
天正十年六月四日 もし毛利軍追撃せば 善の善なるもの
秀吉も毛利も勝った 『甫庵太閤記』の秀吉 小早川隆景
甫庵本の基礎にあったもの 『川角太閤記』の秀吉 高松開
城の舞台裏 安国寺恵瓊物語の真相 誓紙の表裏 毛利の
律義への賭け 馬を乗り殺せよ 毛利の道に立ちもどれ
甫庵本と川角本の違い 毛利元就の教え 律義の徳と正義の
博奕 弓矢の道相見互い 吉野山満開の花見はじめ 黒田
官兵衛の道
三河譜第の心
徳川第一の家宝 細川三斎の思い出 小牧のことを忘れたか
徳川的なもののふるさと ルーツ徳川の書 三河物語の特質
九代家康と神祖家康 始祖仁君物語 君のこころ臣のこころ
三河譜第の心 三河武士の兵道 一物の犬虎をねらう 試
みられる三河武士道 徳川よりも徳川的なる道 公儀の道と
譜第の道 表裏一つに貫くもの
名将言行録
戦国十八史略 鬼作左叱る 三河武士の天下哲学 秀吉と
作左 ここに人あり 逃弾正の分別 武田勝頼と高坂弾正
無理に働く 臆病哲学の兵法 馬盗りと国盗り 北条氏規
直江山城と太田資正 剛柔虚実の論語 大望のつつしみ
利家と家康 戦国を閉じる心
武蔵五輪兵法
武蔵寸描 五輪書という本 本を本とする心 五輪書成立
の経緯 五輪書執筆の心 五大五輪思想と五輪書 地水火の
巻のいわれ 風の巻空の巻のいわれ 五輪兵法のまなびよう
五輪学道用心集 五輪書と葉穏 理と利花と実 兵法如水
の心 構えるにあらず 直通と事行 今日は昨日に勝つ
我をおきて人なし 兵法に奥表なし 心と空と道と
阿部一族の道
文学道々し 人間史学のリアリズム 愛鷹の殉死 殉死の
心 殉死の掟 殉死の心のうち 義腹の構造 殉死を許
す心 犬ひきと犬の殉死 阿部の場合 すれちがい 殉
死できない悲劇 レ・ミゼラブル 竹内数馬の死 悲劇に
ならない悲劇 非常倫理と常態倫理 武士道の転換
西鶴武士道物語
阿蘭陀西鶴 武家物の哲学 梅岩と西鶴 神聖喜劇と人間
喜劇 武道伝来記の立場 玄春後家物語 討つ物討たれる
物 西鶴物の敵討論理 人差しゆび秘忠物語 三百石の悲
劇 二組の果たし合い 五十五年の秘史 青砥藤綱物語異
聞 青砥厳粛物語 珠玉の武家義理物語 恩讐の彼方に
山鹿流士道哲学
二つの日本主義哲学 宣長の日本学 素行の日本学 素行
学の特色 素行学の基礎 北条氏長という人 日本流の道
素行学の段階 式目家訓と兵法奥義集 治国平天下の兵道
武教小学校の士道 武教本論の基本精神 本源と剛武 士道
立本 中期事実と武家事記 素行武士道学の評価
四十七士の武士道
松の廊下の刃傷 風さそふの心 武道仇討と政道仇討 公
儀とのたたかい 義にも拘らずと義の故にと 堀部武庸筆記
浅野武士道の基準 亡君御憤りの通りに 大高源吾の道
道理を確かめ情誼にたずね 大石を支えたもの 公儀果たし
状 判決の表と裏 林鳳岡説 徂徠擬律書 日光門主説
葉穏武士道
死ぬことと見つけたり 葉穏理解の問題点 葉穏弁証法の理
解 常住死に身を守ったもの 儒仏無用の鍋島国学 選民
哲学 葉穏と武士道用鑑抄 山の奥よりも土の下よりも
兼ねてなき身のこころ 武道自由と武道必死 今日死に今
日討死に 武士道は死に狂い 武勇大高慢 せめて腹を切
るべし その時が只今
武道初心
葉穏と武道初心集 あるべきものとあるところのもの 異本
葉穏異端葉穏 模範的な体制武士道 不生武士道 分別す
る葉穏 治世の武士道論 二法四段の兵法 上品の士
常法と変法 変の役人ということ 忠義勇兼備 畳の上の
勇 公家の三徳武家の三徳 勇猛の灰汁
津軽耕道子士道論
津軽耕道子 梅花思戴益 素行学入門 武治提要自序
総叙の耕道子説 素行学と耕道子学 上篇治本武徳章
武の心文の心 威愛抑揚の法 武徳の三用 仁と義中国と
日本 勝ち負け 義とはよろこばしきなり 理義と情義
方にしてすべて戴す 武勇論 懼れず屈せず 百行の要百
行の淵源 度量と恥と 刺客の武勇将の勇 怪力乱神を語
らず
尊王武士道
儒教武士道 たたかう尊王論 宝暦事件の意味 帝王学の
批判精神 我より古をなす 竹内式部の尊王論 竹内の奉
公哲学 神道は名分を貴ぶ 君臣正義の日本学 政権返上
の講義 公家武装蜂起の疑い 近習武術稽古 武家同様の
武装化 堂上結党謀叛の風説 尊王討幕の神聖喜劇
代表的日本人の道
内村鑑三の代表的日本人論 日本の心と武士道 キリスト教
と武士道 新渡戸稲造の武士道論 二つのJと代表的日本人
上杉鷹山と武士道 伝国の辞 鷹山公世紀 東洋開国依頼
親鸞・鷹山・福沢 武士道たらしめるもの 理性国家の観念
フリードリヒと鷹山 君主機関説と武士道
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