紺野 滋
ISBN 978-4-86762-029-8
四六版・並製・316頁
開戦で米領事館に軟禁された石川町出身外交官の日記が明かす混乱ぶり。
郡山でも造られた風船爆弾の哀れな結末。父や母や友が遺してくれた戦争秘話五話を描いています。
目 次
第一話 外交官ろう城日記・・・・・・・・7
運命の船旅を記す・・・・・・・・・11
解読された外交暗号電・・・・・・・18
合言葉は「マリ子」・・・・・・・・21
放送された「気象暗号」・・・・・・31
監禁下で迎えた正月・・・・・・・・37
重要文書や図書疎開に尽力・・・・・47
ニイハウ島の悲劇を聞き取る・・・・56
記念の知事木杯を渡す・・・・・・・66
第二話 空行く怪物てん末記・・・・・・・73
東京初空襲が開発のきっかけ・・・・88
和紙、コンニャク確保に苦労・・・・93
隠された地震・・・・・・・・・・・98
国民学校高等科生も糊作り・・・・・102
手のひらに血がにじんだ・・・・・・108
忘れられない球体造り・・・・・・・112
抑留所への物資投下を目撃・・・・・120
風船爆弾の砂袋?を貼る・・・・・・128
落下傘製造に携わる・・・・・・・・133
地元も動員して勿来基地を造る・・・139
収容所入所者からも聴取・・・・・・144
欠かせない気象観測情報・・・・・・146
竹やぶに迷い込んだ風船爆弾・・・・151
米で発見の風船に日本語・・・・・・157
「ユタ日報」に掲載・・・・・・・・162
第三話 女学校とミシンと軍服・・・・・・177
陸軍被服廠から受注・・・・・・・・179
東北各地の高女に開設・・・・・・・183
会津高女で盛大に開場式・・・・・・189
戦利品のミシンが届く・・・・・・・195
学校工場が疎開・・・・・・・・・・202
相馬高女でも軍服縫製・・・・・・・210
郡山空襲のB29が上空を飛行・ ・・213
福島高女で軍手の指先かがる・・・・219
第四話 壮絶なフィリピン逃避行・・・・・227
戦争が憎しみを増幅 ・・・・・・・ 233
ジャングルは“魔界”だった・・・・・ 237
オタマジャクシも口にする・・・・・240
白旗を作り投降・・・・・・・・・・244
帰国して必死に生きる・・・・・・・251
「アメリカ乞食」とさげすまれる・・257
第五話 幻の手紙・・・・・・・・・・・・263
手記で明かした医療救護活動・・・・267
泳いできた兵士に手紙を託される ・ 274
約束通り届ける・・・・・・・・・・284
小名浜と八戸に沈船防波堤・・・・・288
あとがき・・・・・・・・・・・・・・・296
主な参考・引用資料・・・・・・・・・・302
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