須田雅子
四六判・並製・200頁
新型コロナ感染症拡大による新しいライフスタイルが人々の間に浸透を始める前の2015年。
ひとりの女性が都会での会社員生活を捨て、福島県・奥会津昭和村に移住する。
そこにある慎ましくも豊かな暮らしぶりや人の魅力に心惹かれた彼女は、
村の人たちの昔語りを<聞き書き>する中で、一人の古老に出会う。
『百年の昔語り』―昭和村の失われた暮らし、東京大空襲後の本所深川での経験を含む
横須賀重砲兵学校時代の軍隊生活…
人生を振り返る梅之助さんの軽妙な語りを、昭和村の地域の言葉のままに
著者須田雅子氏が書き綴った。
目次
はじめに 7
第一章 子どものころ 15
野尻の青木家に 16
昔の遊び 19
おせんどう淵 23
瞽女んぼ 27
山伏の家 29
アサとからむし 32
天秤担ぎ 39
雪国の暮らし 41
材木屋の手伝い 46
かんむくり 50
裁縫教室と青年学校 54
第二章 軍隊の日々 63
北朝鮮から横須賀へ 64
陸軍重砲兵学校 69
通信兵 72
馬堀で遊泳 75
便所のかっぱらい 77
兵隊のお国柄 80
「い」と「え」の使い方 84
夜の動哨 86
上官への仕打ち 89
体罰 91
岩手の逃亡兵 94
軍曹のくるくる回り 98
初年兵と古年兵 100
炊事上等兵 103
将校の当番兵 108
米軍機の編隊 111
駒門廠舎 112
東京大空襲後の本所深川 115
海軍の同級生たち 127
終戦の玉音放送 129
終戦後の残留 131
第三章 戦後の暮らし 135
戦後の物不足 136
自慢の健脚 138
強盗の誘い 139
ダイナマイトで魚とり 140
魚釣りで商売 142
栃餅 151
自動車免許取得 152
野尻自慢の回り舞台 155
馬の繕い場 158
謡 161
結婚ブーム 162
大急ぎの結婚 164
ベビーブーム 166
子めらおぶって乳くれえ 169
堰普請で酒盛り 172
野尻川の大洪水 175
自宅全焼 180
右目失明 183
百歳を前にして 186
百年はいっときの間 奥会津書房 遠藤由美子 188
うめおさんの聞き書きをして 190
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