村岡章吾
ISBN 978-4-86762-024-3
四六版・並製・444頁
永倉新八 、 土方歳三、坂本龍馬や会津ゆかりの飯沼貞吉、梶原平馬など20人以上を掲載!
幕末から明治維新にかけて世が急激に移るなか、多くのサムライたちが、
様々な想いを胸に抱きながら時勢に追われるように津軽海峡の激浪を越え、
遠く僻隅たる蝦夷地に渡った。
本書では、こうした時代に生きねばならなかったサムライやその末裔たち
の足跡を列伝風に描いている。
目次
『ほっかいどうサムライ伝』発刊に寄せて
北海道剣道連盟会長 剣道範士八段 武田牧雄 1
まえがき 4
永 倉 新 八 ―― 新選組二番隊隊長、小樽・札幌での顚末 20
剣の腕は新選組随一 20
靖共隊、会津へ 24
名誉回復に奔走 30
北海道大学道場で形を披露 34
牧 田 重 勝 ―― 剣一筋の人生、厚田・月形に残る足跡 41
かつて厚田に撃剣場 41
血と汗の囚人労働 45
永倉新八との旧交 50
土 方 歳 三 ―― 箱館戦争、新政府軍総攻撃に散る 52
退く者は斬らん 52
幻の「蝦夷共和国」 55
『燃えよ剣』から 59
榎 本 武 揚 ―― 「開陽」の航跡とともに旧幕府海軍を率いた総裁 65
百二十三年ぶりの再会 65
榎本と「開陽」 68
小樽の街づくりを先導 74
隕石から生まれた流星刀 76
梶 原 平 馬 ―― 北海道東端の根室に眠る会津藩最後の家老 79
会津士魂 79
会津鶴ヶ城落つ 83
北海道と会津藩 87
終の住処は根室 90
村 橋 久 成 ―― サッポロビールを創始した薩摩藩士 93
今も輝く〝北辰星〟 93
留学生としてイギリスへ 95
麦酒醸造に賭けた情熱 98
辞任、流浪の旅へ 101
野田和三郎 ―― 小樽玄武館、北辰一刀流を指南 104
北辰一刀流の系譜 104
玄武館、再建 108
街の繁栄とともに 115
坂 本 龍 馬 ―― 志は北へ、渡道した後裔の足跡を追う 117
龍馬の剣 117
志は蝦夷地開拓 122
坂本一族の足跡 127
大塚霍之丞 ―― 総裁榎本の切腹を止めた彰義隊の生き残り 133
切腹を阻む 133
上野戦争 138
小樽に死す 143
相 馬 主 計 ―― 馬上堂々、敵陣を行く新選組最後の隊長 147
転 戦 147
鷲ノ木上陸 150
奇襲、宮古湾突入 151
謎の切腹 156
飯 沼 貞 吉 ―― 蘇生した白虎隊士、札幌の地にゆかりの顕彰碑 160
雪の鶴ヶ城 160
藩校日新館 164
北海道逓信事業に貢献 169
阿 部 隆 明 ―― 新選組を二度脱し、維新後に札幌でリンゴ園経営 175
二度の新選組入隊 175
近藤勇を狙撃 181
開拓使に出仕 186
札幌リンゴを輸出 189
梅谷十次郎 ―― 北へ、厚田に暮らした敗残の江戸のサムライ 194
子母澤寛と祖父 194
負け戦さ 199
七人のサムライ、厚田へ 208
下国東七郎 ―― 混迷と改革のなかを生きた松前藩家老 217
黒船来航とクーデター 217
転封された松前藩 222
新選組隊士の帰参 230
山 岡 鉄 舟 ―― 剣と禅と書の道を極め、至誠を貫いた男 235
百年ぶりに月形へ 235
剣禅一如 238
江戸総攻撃を回避 242
春風館道場 249
伊 庭 八 郎 ―― 戊辰戦争を最後まで戦い、ついに銃弾に斃れる 255
心形刀流の嗣子 255
幕府遊撃隊 260
五稜郭に眠る 269
大 庭 恭 平 ―― 札幌最初の学校〝資生館〟の校長は、異端の会津武士 275
札幌の校長第一号 275
足利将軍梟首事件 281
会津から斗南へ 287
孤老、室蘭に死す 292
松 本 十 郎 ―― 開拓使大判官として北の大地に足跡を残した庄内人 296
田宮流を修める 296
庄内藩と西郷隆盛 301
北海道勧業の礎をなす 306
晴耕雨読に生きる 315
新渡戸稲造 ―― 教育と外交に生き、今に〝武士道〟の心を伝える 319
盛岡藩に生まれる 319
武士道、七つの徳目 325
遠友夜学校を創設 332
三 沢 毅 ―― 新琴似屯田兵中隊長、会津進撃隊旗とともに札幌へ 338
札幌市長室に「進撃隊旗」 338
殉 難 342
会津屯田兵の星 346
千葉重太郎 ―― 開拓使に名を残していた北辰一刀流〝桶町の竜〟 355
幻の開拓使札幌詰め 355
北辰一刀流小史 358
龍馬とともに 367
鳥取藩士として参戦 372
新選組隊士伝 ―― 動乱を駆け北辺の地へ、その残影を追う 376
島 田 魁 ・・・・・377
中 島 登 ・・・・・378
田村銀之助・・・・・379
加 納 鷲 雄・・・・・380
前 野 五 郎・・・・・382
足立麟太郎・・・・・384
野村利三郎・・・・・385
三井丑之助・・・・・387
森 常 吉 ・・・・・389
近藤勇、その剣風 ―― 天然理心流四代目宗家 392
一に気組、二にも気組 392
下総流山と近藤の最期 397
祖父、永倉新八の面影 ―― かつて同居の孫、杉村逸郎氏に聞く 402
主な参考文献 416
あとがき 422
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