日下部善己
ISBN 978-4-89757-986-3
A5判・上製・386頁
刊行日 2021年5月13日
地域社会(ふくしま)を活かす人びとの様々な歩みとその誇りを明らかにすると共に、
伊達・相馬の狭間に生きた戦国武将の地域づくりも紹介する。
目 次
はしがき 3
【図版 】 6
第一章 地域社会の様相と特性 -特色が物 る地域社会-
第一節 地域社会に生きる 20
豊かで不思議な「会津の国」 20
「信濃の国」と 岐「うどん県」 28
言葉が伝える仕事と暮らし 30
第二節 地域社会で成長する 34
日々の食べ物 34
地域と日常生活圏 38
第三節 地域社会を区画する 42
大地に境界線を引く 42
境目の区画施設と境の神仏-見える境界- 43
第四節 地域社会を記録する 54
地域史と地域学 54
地域誌と地域の物知り 57
第二章 地域社会の領域と境界 -個性が区画する地域社会-
第一節 縄文時代の地域圏と境界線 66
縄文土器文様と地域圏 66
石器群組成(生業活動)から見た地域圏 70
狩猟・漁撈活動と地域圏 75
堅果類(採集活動)と複式炉から見た地域圏 79
第二節 古代から 世の地域圏と境界線 93
日本文化圏と金箔瓦分布圏 93
五畿七道と東山道 97
近世の藩と藩領 100
第三節 現代地域社会と将来像の境界線 103
北海道・大阪・沖縄 103
福島・長野・島根・鹿児島 106
将来像と個性 108
第三章 地域社会の発展と選択 -自立と協調の地域社会-
第一節 地域社会の形成と岐路 112
信濃真田氏の選択 強国の狭間を生き抜く 113
出羽庄内藩百姓の選択 主の国替えを阻む一揆 118
越後長岡藩の選択 制度改革と武装中立で臨む 123
第二節 越後東蒲原郡の進路 越後と会津の狭間を活かす 129
越後国小川庄の形成と発展 129
会津との共存共栄 133
会津(福島県)から越後(新潟県)へ 137
第四章 陸奥「塩松 石川分」の成立と展 - 伊達・相 境目の地域社会-
第一節 奥州仙道石川氏と塩松石川氏 144
清和源氏の時代と陸奥大 動 144
奥州仙道石川氏の出 146
発 主塩松石川氏の系譜 149
石川弾正の一族 170
小浜大内氏と石川氏 174
第二節 塩松の開発と経営 -石橋氏・大内氏・石川氏- 176
塩松と二本松 176
陸奥守奥州石橋氏と塩松 180
塩松の覇者大内氏 186
第三節 両属の将 石川弾正光昌の生涯 192
伊達と相馬の狭間を生き抜く 194
石川氏の直接軍事行動 195
その後の弾正の動静と没年 199
「塩松領石川分」の村々 201
塩松石川氏の岐路と選択 204
第四節 戦国の城下から近世宿駅への変 207
奥羽仕置と塩松東城 207
百貨集う宿場町と立市 210
百目木村名主と村石 216
第五章 塩松石川氏の政治拠点と文化政策 -地域社会の〝府〟と伝統文化-
第一節 東の拠点城郭群 222
百目木城(本館)と城下 223
前館(向館) 232
旧館 233
第二節 北の拠点城郭群 234
小手森城 234
月山館 238
第三節 村の城館群 241
田沢八館 241
籠もる・逃げる 生き抜く村人たち 243
第四節 文化施設の整備 -「二本松八祭」への道- 247
八幡神社 -附 古峯神社- 248
江月山長泉寺-塩松石川氏菩提寺 -附 名目津壇- 255
百目木虚空蔵尊(虚空蔵堂 ) 261
第六章 地域社会の歴史と誇り -国境の地域社会を支える人びと-
第一節 会津・ 後国境の村 室谷と三条 272
会越林道が結ぶ国 272
奥会津の暮らし 三条 277
越後室谷 283
第二節 陸奥(磐城)・常陸国境の里 高萩街道 片貝 286
片貝名所 286
伝統行事と片貝小唄 298
第三節 仙道・会津境目の村 あだたらの里の火まつり 304
暮らしと伝統行事 304
小正月と歳の神 305
第四節 岩代・磐城国境の街 三春-相馬中村街道 百目木 311
百目木小唄と大津絵節 311
青年団活動と新制中学校 317
第五節 国営林道が繫ぐ里と町 玉ノ井林用軌道(トロッコ道) 324
森林と日々の暮らし 324
玉ノ井林用軌道(本宮林道) 328
トロッコ道の今 331
「山に生きる」人びとと今に活きるトロッコ道 335
附 章 地域社会と先人を訪ねて
先哲に学ぶ 344
本と日々の暮らし 354
残日録と昔日の記 362
あとがき 378
写真提供者・協力者 383
初出書目等一覧 384
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